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【ヘッドホン自作】FOSTEX RPKIT50で密閉型を作ってみた

 冬の風が強い時期に小音量で音楽のスケッチをしていると半開放型では聴き取りにくく、やっぱり密閉型が欲しくなったので【FOSTEX RPKIT50】でヘッドホンの知識勉強も兼ねて作ってみました。

HEADPHONE KIT SERIES ヘッドホン組み立てキット – Fostex CUSTOM

 結果としてリケーブルやEQ補正はせず、音量バランスの取れた状態で音楽が聴けるヘッドホンに落ち着きました。

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不格好ではあるが完成写真

 キット付属のほかに別途用いた材料は、アルミテープ、内線ケーブル、半田、ティッシュペーパーです。

 

 ハウジングではまずチューニングシートのPETタイプを通気口に貼って密閉型を選択しました。音場の調整にアルミテープと付属の吸音材を使いました。試しではありますが吸音材の隙間に少々ティッシュを詰めてみました。溝の底面や側面はアルミテープを貼って覆いました。【中央】と【耳の後ろ側に該当する溝】と【ハウジングの外周】には付属の吸音材を貼り付けました。

 左耳の時、ジャックにすでに内部配線が接続されていたので、必要な人はどうやってハウジングの外周に吸音材を貼るんだろうとは思いました。

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右耳のハウジング内部の様子

 

 バッフルでは裏側に貼れる所はアルミテープを貼って覆いました。①のダンパーが下側にくるようバッフルをハウジングに取りつけるために、ミニルーターで削り取って②のところに半円な溝を作りました。バッフルとドライバーの間には付属のガスケット(クッション材)を挟んでいます。ダンパーには何も詰めません。

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右耳のバッフル裏側の様子

 

 内部配線を変えない人はここは無視していいと思います。内部配線は【オヤイデ電気RSCB 0.2sq 柔軟性シリコンコード】を使いました。

RSCB 0.2sq 柔軟性シリコンコード (oyaide.com)

 2本では少し外径が大きいこのケーブルをハウジングに通すためにミニルーターで穴を慎重に広げます。アンバランス接続で十分なのと、すぐそばの吸音材やハウジングを半田ごてで溶かしたくなかったので、①には半田せず、②に両耳のドライバーのマイナス極を接続しました。足りなくなったジャック側の半田にはとりあえずプラス極をSR-4N、マイナス極をKESTER 44で半田しました。ドライバー側は予めついていた半田をそのまま使いました。 

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左耳のジャック内側の様子

 

 バッフルの通気口についてです。標準の全8か所開いている状態のとき、今回密閉型にしたので中域が高い音量バランスの状態です。なので例えばピアノやヴィオラといった楽器の音色は劣ることになりますが、通気を絞って音量バランスを調整しました。バッフル⽤チューニングダンパーは高密度を選択しました。

 EX-EP-RPmk3の装着時と比べダイナミクスは劣りますが、ディレイの表現が良いより厚みある付属の標準型イヤーパッドを選んで調整しました。

 耳の前方と下側の通気口は開きつつ、残りは通気口をアルミテープで覆い塞いでいき、低域を持ち上げました。可能な限り少しでも低域を確保したく、耳の前方下の穴と下側前の穴は三角形の穴にして通気を絞りました。わざと音量を上げて空気のぶつかりが気になる違和感の解消に、三角形の向きも写真のようにしました。

 低音はもう少し上がってほしいなぁと思ったことから、ダンパーの密度がよりもう少し高いものがあれば変わるのかもしれません。 

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右耳バッフルの通気口調整

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左耳バッフルの通気口調整

 

 後ろからの音が大きいと個人的に感じたので、少々耳の後ろのパッド隙間にティッシュペーパーを差し込みました。小音量のときミックスの奥域が測りやすくなるのと、ドライバーを並行ではなく角度をつけたような音響になるのかなと思いました。

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イヤーパッドの後ろ

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ティッシュペーパー

 

 こんな感じで大人の工作をやっていましたが、読んで頂いている皆さんも趣味用でもMyヘッドホンを一台作ってみませんか?試しては元に戻しての調整を繰り返していくなかで理解も深まって、私はやってみて楽しかったです。

 余談ですが、今年カメラ(デジタル一眼レフ)を買ったので、掲載画像はそれで撮影してみました。